波に漂う

浅~い知識で素朴な疑問や感想をツラツラと書いてます

読書感想文

音声学者、娘とことばの不思議に飛び込む 川原繁人

音声学者、娘とことばの不思議に飛び込む 〜プリチュワからカピチュウ、おっけーぐるぐるまで〜 作者:川原 繁人 朝日出版社 Amazon 音声学の知識ゼロの人が飽きずに読める音声学入門書。 電車内やカフェなどで読むのはお控えください。プリキュワやポケモン…

すべて真夜中の恋人たち 川上未映子

すべて真夜中の恋人たち (講談社文庫) 作者:川上未映子 講談社 Amazon 普段なら手にしないジャンルの本だけど、世界で最も権威のある文学賞の一つである「全米批評家協会賞」の小説部門で最終候補作品に選ばれたとのことで読んでみました。なんでも日本人作…

最後の証人 / 柚月裕子

最後の証人 「佐方貞人」シリーズ (角川文庫) 作者:柚月裕子 KADOKAWA Amazon あれ、柚木裕子さんってこんな感じだったっけ? 「孤狼の血」から入って「盤上の向日葵」でなんかいいじゃんって思って、何の気なしに手に取った本作。 酒酔い運転による交通事故…

12月の読了

Blue(ブルー) (光文社文庫) 作者:葉真中 顕 光文社 Amazon 誰もボクを見ていない なぜ17歳の少年は、祖父母を殺害したのか 作者:山寺香 ポプラ社 Amazon レペゼン母 作者:宇野 碧 講談社 Amazon ひょんなことからパップバトルに巻き込まれた60代の母。 疎…

誰かがこの町で 佐野広美著

誰かがこの町で 作者:佐野広実 講談社 Amazon 登場人物がそれぞれに大小の古傷を持っていて、良くない事と知りながら、同調圧力や保身のために加担もしくは流されてしまった過去と、それによって科せられた代償が描かれています。 「良くない事」の程度は犯…

100万回死んだねこ / 福井県立図書館

100万回死んだねこ 覚え違いタイトル集 作者:福井県立図書館 講談社 Amazon 「なんとなくこんな感じのタイトルだったなぁ」という、ふんわりとした情報のみで図書館に本を借りに来る人々のうろ覚え集。 私も記憶力がだいぶアレなんでホントはあまり笑えな…

長い長い殺人 / 宮部みゆき

長い長い殺人 (光文社文庫プレミアム) 作者:宮部 みゆき 光文社 Amazon 知らずに手に取ったけど、これ、宮部みゆきがデビューした年に、当初は試験的に書かれた作品なんですね。 ある殺人事件について、様々な立場の登場人物が持ち歩く財布視点で語られると…

光媒の花

緩やかに繋がる6編の物語。 前半3編は重く救いのない内容が続きます。 特に序盤の2編に静かな衝撃を受けました。 静謐で美しい情景の中で起こる、ある事件とその真相。 幼い兄妹が背負った十字架と、顔の違う真実。 傷つく無辜の悲しさが、流麗な文章で綴ら…