音声学者、娘とことばの不思議に飛び込む 川原繁人
すべて真夜中の恋人たち 川上未映子
普段なら手にしないジャンルの本だけど、世界で最も権威のある文学賞の一つである「全米批評家協会賞」の小説部門で最終候補作品に選ばれたとのことで読んでみました。なんでも日本人作家が最終候補となるのは初めてとのこと。
そういえば同じような理由で「コンビニ人間」も読んだな。どうも私は権威に弱いらしい。いやらしいね。
読み始めてすぐ、慣れない空間で勝手がわからずオドオドする感じに陥る。
己が、効率、メリハリ、最短距離を愛する情緒のない質ゆえ、一瞬の出来事を数行かけて描写するゆったりとした流れに、「そんな細かく説明しちゃう?」って身もだえる。
重要なのはストーリーじゃないのよ、感性に触れる美しい描写なのよと言い聞かせ読み進むうち、知らず知らずと世界観に入り込んでいくという不思議な読書体験をしました。
でもこれ、英訳して伝わるのかしらん。
iconz 第2章 直前チェック
THE JET BOY BANGERZ
プロのダンサーって、高度な技術で作られる正確なフォルムだからカッコいいんだなって思いました。変に崩したり小手先の品とか作ってカッコよく見せようとしないのに、メチャクチャかっこいい。もうエンドレスで見れちゃう。美しくて。
メンバーの半数以上がプロとして活動しているからなのか、言うべきは言う、キチンと受け止める、仕事に関してはが慣れあわないって感じがして、素晴らしい。ラップ外れた時の佐藤陽くんの振る舞いはとても立派。大人の定義は年齢じゃないのね。
SNSでの面白がり方とかもツボで、パフォーマンスを離れた時は今のまま、自然体で、自分達らしく居てください。おなしゃす。
最後の証人 / 柚月裕子
あれ、柚木裕子さんってこんな感じだったっけ?
「孤狼の血」から入って「盤上の向日葵」でなんかいいじゃんって思って、何の気なしに手に取った本作。
酒酔い運転による交通事故で息子が亡くなったにもかかわらず、公権力行使で犯人が不起訴となり、冗談じゃねーぞと立ち向かう夫婦のお話です。
序盤から色々違和感ありつつ、終盤の真相を詳らかにするくだりは、そんな証拠のない憶測だけで法廷の雰囲気ガラッと変わるもんか?ほとんど「多分こう」って内容を、検事の熱弁だけでそこにいる皆がそれを真実と受け入れるのは短絡過ぎね?と冷えていく私の胸。
真相には確かにちょっとしたひねりがあるけど、そのひねり、本作発表より前のドラマで見ましたよ。状況は違うけど、要は正しく裁かれなかった犯人を正しく裁こうとする手段の発想が一緒。
前述の2作に比べていささかお粗末な印象で、ウィキペディアで調べちゃったら、これってシリーズものなんですね。ドラマ化までされてるじゃん。上川隆也じゃん。
さらに2作どころじゃないよ。この作者、結構読んでてびっくり。「臨床心理」「パレートの誤算」「あしたの君へ」「合理的にあり得ない」
作家買い(図書館ユーザーだから正確には買ってないけど)するほど引っかかってなかったけど、書評買いで読んでたのね。本作では文句書いたけど、面白い本書く作家さんではあるのです。
読んだそばから忘れていくから、やっぱり読書感想文って大事と思った日曜の午後でした。
大奥 #1 水野編
そーゆー事じゃないんだよな~。
悲恋成就とか、大岡裁き的な大団円みたいになっちゃってるじゃん。
そーゆーんじゃないのよ。大奥は。や、それもあるんだけど、肝はそこじゃないのよ。
10年以上前、嵐の二宮君が水野で映画化された時も思ったけど、なんで男女逆転の設定にしたのか、そこちゃんと描いて欲しいのよ。
私の勝手な解釈かもしれないけど、男女が逆転して女性が要職につき社会の中心を担っても世の中は問題なく回っていくわけで、なんか歪が生まれるとしたら、それはもっと性差の部分ってメッセージが、この舞台装置には込められているような気がするんですよね。
一人の男を複数の女が共有するのと、その逆の違い。
好きでもない相手と床を共にするハードルの高さの違い。
子を成すことが至上命題の将軍が「女性」ゆえの哀しさが原作では描かれてたように感じます。
結局社会がどう変わろうが、どうしたって子を産むのは女性で、心身ともに女性の負担が大きいのですよ。
そこに男性の将軍では起こり得ないドラマがあって、それを強烈に印象付け、かつ物語をドラマティックに盛り上げるアイデアとして、将軍を破瓜した罪で打ち首という発想がとにかく素晴らしいなーと思っていたので、なんかテーマ違くね?となってしまいました。
冨永愛さんはメチャクチャかっこよかったですけどね。
12月の読了
ひょんなことからパップバトルに巻き込まれた60代の母。
疎遠の息子は再婚の嫁を実家に残し行方知れず。
終盤、息子の心情吐露が、息子を持つ母には苦しくなります。
決して毒親ではない母なのに、そうか、息子ってこんなこと感じるのか。
もちろん個人差はあるでしょうけど。
ラップの情報も満載で、へぇぇ~っとなります。
短編集。
のっけから不穏な空気出まくってて、真相も何も、なじぇ君はおかしいことに気づかないのだ。
どのはなしも「そうだったのかー」という爽快なカタルシスは得られません。
「ヤリモク」は面白かったけど、怖すぎるんじゃー!
読了後もう一度読み返したくなる系のお話。
かなり終盤まで気づかなかった私はポンコツです。ミスリードには叙述トリックが使われてて、映像化は難しいかな。
私のようにSNSを全く使いこなせてない人間には???な部分もあり。
怖くてますます使えない。ふるふる。
iconz 第2章 武者修行
武者修行に行かれた皆様がupした動画を、有難く有難く視聴させていただいております。
付け届けしたいくらい嬉しいです。
プロデューサーって凄いですね。
チーム分けが絶妙過ぎて、どの組もホント素晴らしい。
「KID PHENOMENON」
KIDMATICを色濃く残しつつ、いい感じに大将感ある夫松健介くんが入ってクイッとレベルが上がりそう。
愛称はKメノン?キドフェ?いやそれじゃダサクね?と思ってたら、キドフェノ。
グループ名は言いにくいかな。慣れるだろうけどさ。
ノリさんも言ってたけど、ダンス、若干坂田師匠入ってますよね?あそこだけでも琥珀くんの振り取り入れたらどーかしらと思ったり思わなかったり、ダンスバトルは良かったけど、もう順位はつけなくて良くね?と思ったり思わなかったり…
彼らは付き合い長くて思い入れがあるから、周辺に細々と文句いっちゃったけど、彼らのパフォーマンスには一切文句はありません。文句のつけようがない。
鈴木瑠偉くんの衣装がかわいくてダンスもキレキレで瑠偉くんにばかり目が行っちゃった。みんなキマッてたけどね。
「THE JET BOY BANGERZ」
ただただカッコイイ。TJBBも後述のWHHもクリエイティブ・コーディネーターの意向なのか、ビジュアルがガラッと変わった人多数。みんなドレッドとサヨナラしてイケメン度がアップ(注:中山手比)
古嶋滝くん推しの方々に怒られそうだけど(いや、私も滝くんかなり好きなのよ)キスマイの藤ヶ谷君に似てないかしらん?
名選手、必ずしも名監督にあらずって言葉があるけど、AKIRAさんの「全部自分らでやれ」ってオーダーに、名ダンサー必ずしも名コレオグラファーにあらずってことはないのかしらと不安になる。
だって、キドフェノのNAOTOさん、プロの振り付けと圧倒的に差があるって言ってたよ。
果たしてTJBBのパフォーマンス。技巧が高度過ぎて素人には良いのか悪いのかさっぱりわからん。
言えるのは、ただただカッコイイ。とにかくカッコイイ。
「WOLF HOWL HARMONY」
組み分けの時、踊れない兄さん集めた?って心配になったこと、ここに深く深くお詫び申し上げます。
本当に素敵なパフォーマンスでした。ほかの2組みたいにバッキバキに踊ってはいないけど、素人でも真似して踊れそうにキャッチーでカッコイイ振りをカッコよく踊ってました。イケてる兄さん達に囲まれる沓野広翔くんの天使っぷりがね。いいね。
課題曲も初めて聴いた時「C’mon」や「RAGING BULL」より売れ筋感薄くね?って思ったけど、今ふと口をついて出てくるのは「LOVE RED」。なんだか中毒性ありなんです。ガツーンってインパクトはないけど、じわじわくる感じ。若人よ、これがじわるってやつですか?
比嘉涼樹くん推しの方々に怒られそうだけど、彼は女装したらめちゃくちゃ美女になりそう。
きっと3組ともデビューできる。